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2026-06-22 12:40:00
ジューダス・プリースト事件
ジューダス・プリースト事件 ― 音楽に隠されたメッセージは人を動かせるのか?
サブリミナル効果をめぐる事件の中で、特に有名なのがイギリスのヘヴィメタルバンド「ジューダス・プリースト」の裁判です。
1985年、アメリカで二人の若者が自殺を図るという悲しい出来事が起こりました。家族は、その若者たちがジューダス・プリーストの音楽をよく聴いていたことから、「曲の中に隠されたメッセージが影響したのではないか」と考えました。
問題になったのは、「Better by You, Better than Me」という曲です。遺族側は、この曲の中に「Do it(やれ)」という言葉がサブリミナル・メッセージとして隠されており、それが若者たちを自殺へと導いたと主張しました。
そこで1990年、裁判が開かれました。法廷では曲の音声を詳しく分析し、本当に隠されたメッセージがあるのかが調べられました。しかし、裁判所は「問題の音は偶然そう聞こえるだけで、意図的に入れられた証拠はない」と判断しました。また、その音が自殺の原因になったことも証明できませんでした。
その結果、ジューダス・プリースト側の勝訴となり、訴えは退けられました。
この事件が有名なのは、「人は気づかないうちに受け取ったメッセージによって行動を変えられてしまうのか?」という大きな疑問を世の中に投げかけたからです。
現在の心理学では、サブリミナル刺激が人の気分や選択にわずかな影響を与える可能性は認められています。しかし、人を自殺や犯罪のような重大な行動にまで導くほど強力な効果があるという証拠は見つかっていません。
このジューダス・プリースト事件は、サブリミナル効果について考える際によく紹介される代表的な事例として、今でも語り継がれています。


