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あの日、山道で見つけた宝物
春のさわやかな朝。
ぼく、パンダのパンタは、友だちといっしょにおむすび山へ出かけました。
友だちは、
キツネのコンタ
ウサギのミミ
リスのリン
タヌキのポン
の四人です。
おむすびのような形をした山のてっぺんには、
空へ続くように見える天空の鳥居があります。
「よーし! 頂上まで行こう!」
みんな元気いっぱいで歩き始めました。
山道には春の花が咲き、
小鳥たちの歌声が聞こえます。
「きれいなお花!」
ウサギのミミがぴょんぴょん跳ねながら言いました。
「遠くの景色も見えるよ!」
リスのリンが木の枝から声をかけます。
みんなは笑ったり、おしゃべりしたりしながら、
楽しく登っていきました。
しばらく登ると、
目の前に長い石段が現れました。
天空の鳥居へ続く、
とても急な石段です。
「うわあ、高いなあ。」
パンタは見上げました。
「あと少しだ!」
コンタがみんなを励まします。
一段、一段。
みんなは力をふりしぼって登りました。
そのころミミは、
少しずつ口数が少なくなっていました。
そして、ついに頂上へ。
天空の鳥居の向こうには、
青い空。
白い雲。
遠くまで続く山々と町並み。
みんなは思わず立ち止まりました。
「わあ……。」
風が気持ちよく吹き抜けます。
まるで空の上にいるみたいでした。
みんなはしばらく景色を眺め、
その美しさを心に刻みました。
帰り道。
パンタが言いました。
「今日の宝物って何だったんだろう?」
コンタが答えます。
「天空の鳥居から見た景色!」
リンが言いました。
「みんなで登った思い出だね。」
ポンもうなずきます。
「うん、それが一番の宝物だ。」
すると、
一番後ろを歩いていたミミが、
へとへとになりながら言いました。
「わたしは……景色も思い出もいいけど……。」
みんなが振り返ります。
ミミは肩で息をしながら、
小さな声で言いました。
「口の中に血の味がする……。」
しーん。
そして次の瞬間、
「ええーーっ!」
「ミミ、大丈夫!?」
「ははははは!」
みんなは大笑い。
ミミもつられて笑い出しました。
天空の鳥居から見た景色。
みんなで登った急な石段。
そして帰り道の大笑い。
あの日、おむすび山で見つけた宝物は、
友だちと過ごした、かけがえのない思い出でした。
おしまい






