AIゲーム開発研究室

2026-07-17 14:55:00

研究実験 No.003 第3章 実験A(基準コンセプト)p04

AIゲーム開発研究室

研究実験 No.003

第3章

実験A(基準コンセプト)


3.1 実験概要

本実験は、本研究における基準実験である。

以降に行う実験B〜Gは、すべて本実験との比較によって分析を行う。

そのため、本実験で生成されたゲームデザインを基準モデルと位置付ける。

入力したゲームコンセプトは以下のとおりである。

「おむすび山とは、森からいただいた恵みを森へ返し、森とともに豊かになるゲームである。」


3.2 AIが解釈した設計情報

まず、

ゲームデザインに入る前に、

ゲームコンセプトからAIが読み取った設計情報を整理する。

設計要素 AIが読み取った内容
世界 森・自然・生命共同体
行動 恵みを受け取り森へ返す
価値観 自然との循環・共生
目的 森全体を豊かにする

完成したゲームデザインを見ると、

AIはこの四つを軸にゲーム全体を設計していることが分かる。


3.3 生成されたゲームデザイン

(1)ゲームジャンル

自然共生型ライフシミュレーションゲーム

プレイヤーは森の一員となり、

自然から受けた恵みを森へ返しながら、

森全体を育てていく。


(2)世界観

舞台は「おむすび山」の森である。

森は単なる背景ではなく、

生き物同士が支え合う一つの生命共同体として描かれる。

プレイヤーは森の住人として、

自然の営みに参加する。


(3)プレイヤーの目的

森から受け取った恵みを、

森へ返すことで、

森全体を豊かに育てる。

プレイヤー自身の成長よりも、

森全体の発展がゲームの目的となる。


(4)基本ゲームループ

森を探索する。

恵みを受け取る。

森へ返す。

森が成長する。

新たな恵みが生まれる。

この循環を繰り返すことで、

ゲームが進行する。


(5)プレイヤーの主な行動

・森を探索する

・どんぐりを拾う

・木を植える

・川をきれいにする

・動物を助ける

・森のお願いを達成する

・恵みを森へ返す


(6)報酬・成長システム

プレイヤーが恵みを返すことで、

森は少しずつ成長する。

新しい植物

新しい動物

新しい場所

新しい物語

などが解放される。

ゲームの成長対象は、

プレイヤーではなく、

森全体である。


(7)エンディング

森が豊かな生命共同体として成長し、

自然と動物たちが共に暮らす世界が完成する。

プレイヤーは、

森の英雄ではなく、

森の一員として受け入れられる。


3.4 分析

本実験で最も特徴的であった点は、

ゲームコンセプト全体が

「循環」

という一つの価値観によって統一されていたことである。

「いただく」

「返す」

「豊かになる」

という三つの行動は、

互いに独立して存在するのではなく、

一つの循環構造としてゲーム全体へ反映されていた。

また、

ゲームジャンル、

ゲームループ、

報酬システム、

エンディングに至るまで、

すべてが

「森全体を育てる」

という目的に向かって一貫して設計されていることが確認できた。


3.5 考察

本実験は、本研究全体の基準モデルとなるものである。

AIはゲームコンセプトを単語単位で独立して処理するのではなく、

文章全体の意味を統合し、

一貫したゲームデザインを生成していることが確認された。

特に、

「森」

「恵み」

「返す」

「豊か」

という単語は、

それぞれ個別の役割を持ちながらも、

最終的には

「自然との循環」

という設計思想へ統合されている。

この結果は、

ゲームコンセプトが、

ゲーム全体を方向付ける設計情報として機能している可能性を示唆している。


第3章 まとめ

本章では、基準コンセプトを用いたゲームデザイン生成結果を示した。

AIはゲームコンセプトに含まれる世界、行動、価値観、目的を統合的に解釈し、それらを一貫したゲームデザインとして構成していた。

 

本実験で得られたゲームデザインを基準モデルとし、次章以降では一語のみを変更したゲームコンセプトとの比較を行うことで、ゲームコンセプトを構成する単語がゲームデザインへ与える影響を分析する。