AIゲーム開発研究室

2026-07-29 12:25:00

第17回 透明背景PNGは本当に生成できないのか

第17回

透明背景PNGは本当に生成できないのか

~ゲーム素材生成実験 No.004~


はじめに

前回、第16回では、ゲーム素材として利用する透明背景PNGの生成について実験を行った。

その結果、期待した透明背景PNGは生成できず、現時点では画像編集ソフトによる背景除去が必要であるという結論に至った。

しかし、その後、以前制作したゲームを見直していると、一つ気になる画像が見つかった。

ゲーム制作初期に作成した「モグラたたき」のキャラクター素材である。

この画像は、背景が透明なPNGとして生成されていた。

「本当に透明背景PNGは生成できないのだろうか。」

この疑問から、今回改めて透明背景PNGの生成実験を行うことにした。


過去の制作を振り返る

まず、以前制作したゲーム素材を確認してみる。

パンタ背景透明モグラたたきゲーム.png

この画像は、背景が透明なPNGとして生成されている。

つまり、少なくとも過去には透明背景PNGの生成に成功していたことになる。

そこで今回は、当時との違いをできるだけ少なくするため、条件を整理して再実験を行うことにした。


基準画像

今回は、ゲーム素材として制作したパンタのキャラクターマスターを公式基準画像として使用する。

ChatGPTパンタImage.png


実験 No.004

パンタ単体透明PNG生成実験 Ver.1.0

実験目的

パンタ単体のゲーム素材において、透明背景PNGが生成可能か検証する。


使用プロンプト

実験No.004

パンタ単体透明PNG生成実験 Ver.1.0

実験目的

パンタ単体のゲーム素材において、透明背景PNGが生成可能か検証する。


添付資料

パンタ キャラクターマスター Ver.1.0

(現在の公式基準画像)


プロンプト

おむすび山ゲーム素材制作実験

添付した「パンタ キャラクターマスター Ver.1.0」を公式基準画像として使用してください。

キャラクターデザインは完全に維持してください。

顔、耳、目、体型、毛並み、表情、青いリュックのデザイン、色、比率は変更しないでください。


制作目的

ゲーム「森のどんぐり大作戦」で使用するゲーム素材を制作します。

今回はゲーム素材生成実験のため、

パンタ1体のみ

を描いてください。

背景や装飾は一切不要です。


キャラクター

パンタ

真正面

笑顔

自然な立ち姿

両腕は自然に下ろす。

ポーズは付けない。

ゲーム素材として使用できるよう、

左右対称に近い自然な正面図としてください。


背景

背景は描かないでください。

地面も描かないでください。

影も描かないでください。

装飾も描かないでください。

文字も描かないでください。


出力条件

ゲーム素材として使用するため、

背景を完全な透明PNGで出力してください。

キャラクター以外のすべての領域は透明としてください。

白背景

黒背景

グレー背景

市松模様

単色背景

模様

余白の演出

はいずれも付けないでください。

透明部分には色を残さないでください。

アルファチャンネルを保持したPNG形式で出力してください。


画風

現在のキャラクターマスターと同一の

やさしい手描き水彩画。

透明感のある水彩表現。

絵本品質。

 

高品質ゲーム素材。


実験結果①

まずはパンタ正面のみを生成した。

パンタ単体透明成功例.png

背景は透明PNGとして生成された。

ゲーム素材としてそのまま利用できる結果である。


実験結果②

続いて、

正面・右側面・背面・左側面

の4方向画像を同時に生成した。

パンタ4面透明成功例.png

こちらも透明背景PNGとして生成された。

前回とは異なり、ゲーム素材として利用可能な結果を得ることができた。


考察

今回の実験では、

パンタ単体、

および4方向キャラクター素材について、

透明背景PNGとして生成することができた。

これは、第16回とは異なる結果である。

その理由については、

  • 添付した基準画像の違い
  • プロンプトの記述内容
  • ゲーム素材として明確に指定したこと

などが影響している可能性は考えられる。

しかし、今回の実験だけで原因を特定することはできない。

AIゲーム開発研究室では、推測によって結論を導くことはしない。

今回確認できた事実は、

「ゲーム素材として使用できる透明背景PNGを生成できた。」

という一点である。

現時点では、この成果をもって次の実制作へ進むこととする。


おわりに

研究では、一度出した結論が、新しい実験によって更新されることがある。

今回もまさにその一例となった。

前回の実験では実現できなかった透明背景PNGが、条件を整理して再検証した結果、生成できることを確認した。

このことにより、ゲーム素材制作は次の段階へ進む。

次回は、本実験の成果を基に、

「AIゲーム素材制作標準 Ver.1.0」

を策定し、AI時代に適したゲーム素材制作の標準ワークフローをまとめていく。


 

研究とは、最初の結論を守ることではない。新しい事実が得られたなら、その事実を受け入れ、一歩ずつ前へ進むことである。