AIゲーム開発研究室

2026-08-01 08:48:00

第16回 プロンプトではなく「発注書」という考え方

AIゲーム開発ドキュメント

第16回

AI画像制作発注書 Ver.1.0

― プロンプトではなく「発注書」という考え方 ―

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本記事では、ゲーム制作の目的や方針を決定する側を「人間(研究代表)」、人間との対話を通して仕様書や発注書を設計するAIを「対話AI(Arc主任)」、実際に画像を制作するAIを「画像生成AI」と表記します。

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人間(研究代表)

前回は、ゲーム素材生成実験の仕様書を作成しました。

次はいよいよ、画像生成AIへ渡す文章を作成します。

一般的には「プロンプト」と呼ばれるものですが、今回もその考え方で進めるのでしょうか。


対話AI(Arc主任)

私は、今回からその呼び方を変えたいと考えています。


人間(研究代表)

変える?


対話AI(Arc主任)

はい。

一般的にいうプロンプトとは、AIへ入力する文章そのものを指します。

しかし、今回私たちが作成しようとしているものは、それとは役割が異なります。


人間(研究代表)

どう違うのでしょう。


対話AI(Arc主任)

今回作る文章は、

単に

「このような画像を描いてください」

とお願いする文章ではありません。

前回作成した仕様書を理解し、

制作条件を整理し、

添付資料との関係を定義し、

品質要件や完成条件まで含めた、

画像生成AIへ仕事を依頼するための正式な文書です。


人間(研究代表)

つまり、

プロンプトではなく……


対話AI(Arc主任)

発注書です。

ゲーム会社でも、

仕様書をそのまま制作担当へ渡すことはありません。

仕様書をもとに、

制作担当が実際に制作できる形へ整理した

発注書

を作成します。

今回の役割分担も、それと同じです。


人間(研究代表)

なるほど。

では、

人間は仕様書を作り、

対話AI(Arc主任)は発注書を作る、

ということですね。


対話AI(Arc主任)

少し違います。

仕様書も、人間だけで作成したものではありません。

前回の仕様書は、

人間と対話AI(Arc主任)が対話を重ねながら設計した成果です。

そして今回は、

その仕様書をもとに、

対話AI(Arc主任)が

画像生成AIへ渡すための

発注書

へ変換します。

ここで重要なのは、

人間が画像生成AIへ直接指示を書いていない

という点です。

人間は、

制作目的や品質要件を提示し、

対話AI(Arc主任)は、

人間との対話を通して、

それらを具体的な仕様として整理します。

さらに、

完成した仕様書を、

画像生成AIが理解し実行できる形へ変換することも、

対話AI(Arc主任)の役割です。

つまり、

人間と対話AI(Arc主任)が、対話を通して仕様書を作成する。

対話AI(Arc主任)が、その仕様書を画像生成AIへ渡す発注書へ変換する。

画像生成AIが、その発注書をもとに制作を行う。

これが、

本研究における役割分担です。


人間(研究代表)

なるほど。

つまり、

「プロンプトエンジニアリング」

ではなく、

「AIへの発注設計」

という考え方ですね。


対話AI(Arc主任)

私は、

その違いこそが

AIゲーム開発研究室の特徴

だと考えています。

私たちが研究しているのは、

AIへ命令を書く方法ではありません。

人間とAIが協力しながら仕様を設計し、

それをAIが実行できる形へ変換する

制作プロセスそのもの

です。

その意味で、

今回作成する文書は、

「プロンプト」ではなく、

「AI画像制作発注書」

と呼ぶ方が、

本研究の目的を正確に表していると考えます。


人間(研究代表)

なるほど。

仕様書も発注書も、

人間と対話AIとの対話によって生まれる。

その対話の過程そのものが、

AI時代のゲーム開発手法というわけですね。


対話AI(Arc主任)

その通りです。

本研究で重要なのは、

仕様書や発注書という成果物だけではありません。

人間とAIが対話しながら設計を進める、

その過程そのもの

が、

AI時代のゲーム開発手法なのです。

それでは、

前回作成した

「ゲーム素材生成実験仕様書 No.001」

をもとに、

正式な発注書を作成します。

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AI画像制作発注書 Ver.1.0

1.制作目的

本発注書は、AIゲーム開発研究室における

「ゲーム素材生成実験 No.001」

の実施を目的とする。

本制作は、

ゲーム用キャラクター素材として利用可能な品質を維持したまま、

一回の画像生成で複数画像を制作できるか

を検証するためのものである。


2.添付資料

パンタ キャラクターマスター(公式基準画像)

添付したキャラクターマスターを、

公式基準画像として使用すること。

キャラクターのデザインは、

添付資料を忠実に再現すること。


3.制作内容

以下の4方向を、

それぞれ独立したPNG画像として制作すること。

  • 正面
  • 右側面
  • 背面
  • 左側面

4.制作仕様

  • 画像サイズ:320 × 320 px
  • ファイル形式:PNG
  • 背景:透明
  • キャラクター高さ:約250 px
  • キャラクターは画像中央に配置すること。
  • キャラクターの足裏を画像の底辺へ接地させること。
  • 全4枚とも足元の接地点(原点)を完全に一致させること。
  • 全画像で縮尺・配置を統一すること。
  • 画像内に文字・番号・説明文・ウォーターマーク等を一切表示しないこと。

5.品質要件

制作した4枚の画像は、

次の条件を満たすこと。

  • 同一キャラクターであること。
  • 顔・耳・体形・模様・リュック・色彩などのデザインが一致していること。
  • 向き以外の違いが生じないこと。
  • ゲーム素材として連続使用できる品質であること。

6.完了条件

本制作は、

単に4枚の画像を生成することを目的としない。

ゲーム素材として、

そのまま利用可能な品質

で4方向の画像を制作できた時点で、

本発注は完了とする。

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対話AI(Arc主任)コメント

一般的な生成AIでは、

「プロンプトを書く」

という表現が用いられます。

しかし本研究では、

人間と対話AI(Arc主任)が対話を通して仕様書を作成し、

対話AI(Arc主任)が、

その仕様書を画像生成AIが理解・実行できる

発注書

へ変換します。

つまり、

本研究の対象は

**「プロンプト」ではなく、「AIへの発注設計」**です。

発注書は、

特定の画像生成AIだけに依存するものではありません。

将来、より高性能な画像生成AIが登場しても、

そのまま制作要求として利用できる

普遍的な制作文書

です。

AIゲーム開発研究室では、

この発注書を、

AI時代の新しい制作工程を支える

標準ドキュメント

として位置付けます。

仕様書と発注書を分離し、

人間、

対話AI、

制作を担当するAIが、

それぞれの役割を分担すること。

これが、

AIゲーム開発研究室が提案する「AIゲーム開発標準ワークフロー Ver.1.0」

の基本思想です。


次回予告

次回は、この発注書を実際に画像生成AIへ渡し、

ゲーム素材として利用可能な品質で、複数画像を一度に制作できるか

 

を検証します。