AIゲーム開発研究室

2026-08-06 23:51:00

第23回 2Dゲーム移動素材設計(小ジャンプ方式)

AIゲーム開発ドキュメント

第23回

2Dゲーム移動素材設計(小ジャンプ方式)


はじめに

前回の実験では、画像生成AIによって歩行アニメーションの制作を試みた。

しかし、ゲームで使用できるレベルの歩行サイクルを生成することはできなかった。

特に、

・左右の足運びが正しくならない

・歩行周期が維持できない

・各コマが同じ姿勢になりやすい

など、ループアニメーション特有の規則性を画像生成AIが再現することは困難であることが分かった。

そこで今回は発想を変え、

「歩行を作る」のではなく、「移動中の異なる瞬間を素材化する」

という新しい方法を検討した。


人間と対話AIによる設計会議

研究代表

歩行そのものを作ろうとすると失敗しますね。

毎回同じ足になってしまいます。


主任研究員 Arc

歩行は一定周期で同じ動きを繰り返すため、

画像生成AIが最も苦手とする分野の一つだと思われます。


研究代表

それなら、

歩くこと自体をやめればいいのではないでしょうか。


主任研究員 Arc

例えば、

パンタが

「ちょん、ちょん」

と小さく跳ねながら移動するキャラクターならどうでしょう。


研究代表

なるほど。

ジャンプなら、

毎回少しずつ違う瞬間を描けばいい。

歩行サイクルほど厳密ではありません。


主任研究員 Arc

はい。

歩行周期ではなく、

時間の流れを表現するポーズ集として設計できます。


研究代表

すると、

必要なのは

歩行ポーズではなく、

着地、

跳び上がる途中、

空中、

着地直前、

という

小ジャンプの連続ですね。


主任研究員 Arc

その通りです。

重要なのは、

足の運びではなく、

重心の高さが変化していることです。


研究代表

つまり、

足を大きく前後させる必要はない。

重心だけ変えれば、

人間は連続したジャンプとして認識できます。


主任研究員 Arc

さらに、

頭上の籠は水平を維持し、

パンタの体だけをわずかに傾けることで、

右方向への移動も表現できます。


研究代表

なるほど。

ゲームとして必要なのは、

現実の歩行を完全再現することではありません。

プレイヤーが

「右へ移動している」

と自然に感じられることです。


主任研究員 Arc

そのため、

今回は

歩行アニメーションではなく、

移動ポーズ集

として設計することにします。


今回決定した仕様

今回制作する素材は、

歩行アニメーションではない。

パンタが小さく跳ねながら右方向へ移動している様子を表現する、

複数の異なるポーズ集とする。

各カットは時間が連続していることが分かるように、

着地、跳び始め、空中、着地前など、

異なる瞬間を描く。

パンタは常に正面を向き、

体全体を鑑賞者から見て左へわずかに傾けることで、

右方向への移動を表現する。

頭上の籠は水平を維持し、

両手で支え続ける。

足は歩行や走行ではなく、

体の真下付近で小さく曲げ伸ばしする程度とし、

重心の上下変化によって移動感を表現する。

完成した画像は、

左上から右下へ時間順に配置されたゲーム素材とする。


今回のまとめ

歩行アニメーションの生成は依然として難しいことが確認された。

しかし、設計そのものを見直し、

「歩行を生成する」のではなく、「移動を表現するポーズ集を生成する」

という考え方へ転換したことで、画像生成AIの特性を活かした素材制作が可能となった。

この方法では、人間が最後にシーケンスファイルとして加工することを前提とすることで、実際のゲーム制作に利用できる品質まで仕上げられる可能性が高い。

 

今回の検討をもとに、次回は完成した仕様を画像生成AIへのプロンプトとしてまとめ、その生成結果と、人間が加工した完成シーケンスファイルを比較・検証する。