AIゲーム開発研究室

2026-07-18 13:08:00

第3回 「森のどんぐりキャッチ」が生まれるまで

ゲーム開発ドキュメント

第3回 「森のどんぐりキャッチ」が生まれるまで

はじめに

ゲームは、最初のアイデアだけで完成するものではありません。

人とAIが対話を重ね、お互いの考えを出し合いながら、少しずつ形になっていきます。

今回は、「森のどんぐりひろい」という企画が、「森のどんぐりキャッチ」というゲームへ発展していくまでの制作会議を、そのまま記録として紹介します。


制作会議

人間

「森のどんぐりひろい」というタイトルで考えていたのですが、もう少しゲームらしい楽しさが伝わる名前にしたいと思います。

AI

それでしたら、「森のどんぐりキャッチ」はいかがでしょうか。

「拾う」よりも「キャッチする」という言葉のほうが、遊んでいる様子を想像しやすく、子どもたちにも分かりやすいタイトルになります。

また、上から落ちてくるどんぐりを受け止めるゲーム性とも自然につながります。

人間

いいですね。

「森のどんぐりキャッチ」にしましょう。

ゲームらしい楽しさも伝わります。

AI

ありがとうございます。

それでは、このタイトルを中心にゲームデザインを進めていきます。

「拾うゲーム」ではなく、「落ちてくるどんぐりをキャッチするゲーム」として考えることで、アクション性も生まれます。

人間

ただ、おむすび山の世界観だけは変えたくありません。

森からいただいた恵みを集め、森へ返すという考え方は、このゲームの中心に置きたいと思います。

AI

承知しました。

ゲームとして遊ぶ楽しさと、おむすび山の世界観は両立できます。

どんぐりを集めることは、単なる得点集めではありません。

森からいただいた恵みを受け取り、その恵みに感謝しながら森へ返していく。

その優しい世界観を大切にしながらゲームを設計していきます。


おわりに

こうして、「森のどんぐりひろい」という企画は、人とAIの対話を通して「森のどんぐりキャッチ」というゲームへと発展しました。

ゲーム開発では、このような小さなアイデアの積み重ねが、少しずつ作品を形づくっていきます。

このゲーム開発ドキュメントでは、完成したゲームだけではなく、ゲームが生まれていく過程そのものも、一つの大切な記録として残していきます。

2026-07-18 10:17:00

第2回 森のどんぐりひろい

ゲーム開発ドキュメント

第2回 森のどんぐりひろい

はじめに

前回、人間はゲームの世界観とコンセプトをAIへ伝えました。

その中心となる考え方は、

「おむすび山とは、森からいただいた恵みを森へ返し、森とともに豊かになるゲームである。」

という一文です。

今回は、このコンセプトだけをもとに、AIがどのようなゲームを提案するのかを検証します。


制作会議

人間

それでは、この世界観をもとにゲームを考えてください。

ゲームの目的は、森からいただいた恵みを森へ返し、森全体が豊かになっていくことです。

AI

承知しました。

このコンセプトから考えると、ゲームの中心は「競争」ではなく「循環」です。

プレイヤーは森の中でどんぐりを集め、それを森へ返すことで新しい命が育ち、森全体が少しずつ豊かになっていきます。

その循環そのものがゲーム体験になります。

人間

いいですね。

「どんぐりを集める」だけではなく、「森へ返す」という流れがおむすび山らしいと思います。

AI

ありがとうございます。

ゲーム全体を通して、プレイヤーは森から恵みを受け取り、その恵みを森へ返すことで、新しい命や仲間との出会いが生まれます。

遊ぶことそのものが、森を育てることにつながるゲームを目指します。


おわりに

今回の制作会議では、おむすび山の世界観をもとに、ゲーム全体の方向性が見えてきました。

「森からいただいた恵みを森へ返す」という考え方が、このゲームの中心となる仕組みです。

次回は、この企画をさらに発展させ、ゲームタイトルや遊び方を人間とAIの対話を通して具体化していきます。

2026-07-18 09:03:00

第1回 AIゲーム企画のはじまり

ゲーム開発ドキュメント

第1回 AIゲーム企画のはじまり

はじめに

AIゲーム開発研究室では、ゲームの実制作を最優先とし、その制作過程で生まれた重要なテーマを研究としてまとめていきます。

本研究では、AIがゲームデザイナーとしてどこまで創造的な提案ができるのかを検証するとともに、人間とAIの役割分担を明らかにすることを目的とします。


前提

本研究では、人間とAIの役割を明確に分けたうえでゲーム制作を行います。

人間が担当するのは、

  • ゲーム哲学
  • 世界観
  • 作品全体の構成
  • 最終的な制作判断

です。

今回のプロジェクトでは、

  • 「絵本の世界で遊ぶゲーム」であること
  • 『おむすび山』という大きなゲームの中に、複数のミニゲームが存在する構成であること

この二点は、人間があらかじめ決定しています。

一方、AIには、その世界観の中で遊ぶミニゲームのアイデアを提案してもらいます。

つまり本研究では、

「世界を創るのは人間、世界の中の遊びを発想するのはAI」

という役割分担を前提として実験を行います。


実験

AIには、ゲーム哲学だけを与え、既存のキャラクターやストーリーなどの設定は一切考慮せず、純粋にミニゲームを提案してもらいます。


AIへの指示(プロンプト)

あなたはゲームデザイナーです。

次のゲーム哲学をもとに、子ども向けミニゲームを提案してください。

【ゲーム哲学】

「おむすび山とは、森からいただいた恵みを森へ返し、森とともに豊かになるゲームである。」

【前提】

・このゲームは絵本の世界で遊ぶゲームです。

・ゲーム全体は複数のミニゲームで構成されています。

・今回はミニゲームのみを提案してください。

・キャラクター、ストーリー、既存設定は考慮しないでください。

・ゲーム哲学から自由に発想してください。

・既存のゲームにとらわれず、新しい遊びも積極的に提案してください。

【作成内容】

以下の形式で10個提案してください。

・ゲームタイトル

・ゲームコンセプト

・ゲーム内容

・ゲームの目的

・このゲームで体験してほしいこと

AIから提案されたミニゲーム

  1. 森のどんぐりひろい
  2. 小鳥のおてつだい
  3. 川のおそうじ
  4. 木の実のお届け
  5. 花畑を育てよう
  6. きのこ探検
  7. 森の落とし物
  8. 雨あとの森
  9. 森の音あつめ
  10. 森へありがとう

実験結果

AIは「どんぐり」というテーマを重要な要素として捉えていました。

しかし、最初に提案したのは**「どんぐりキャッチ」ではなく、「森のどんぐりひろい」**でした。

さらに提案全体を見ると、

  • 拾う
  • 届ける
  • 育てる
  • 掃除する
  • 森へ返す

といった、「循環」を中心としたゲームデザインが多く見られました。

AIは、「競争」や「勝敗」よりも、森との共生や恵みの循環を重視したゲームを提案する傾向が見られました。


制作側の判断

本プロジェクトでは、絵本との連続性を重視します。

そのため、第1のミニゲームについては、AIの提案をそのまま採用するのではなく、絵本第3話とのつながりを優先し、当初から構想していた**「どんぐりキャッチ」**を採用します。

一方、第2のミニゲーム以降については、AIの提案を出発点とし、人間がディレクションを行いながら、絵本とゲームを同時に制作していく予定です。


考察

今回の実験では、AIは「どんぐり」という重要なモチーフを正しく認識しながらも、人間とは異なる発想でゲームを設計しました。

これは、AIが単に人間の考えを模倣しているのではなく、与えられた世界観から独自のゲームデザインを生成していることを示しています。

また、本研究では、

  • AIが自由に提案する工程
  • 人間が作品全体をディレクションする工程

を明確に分離する制作方法を採用しました。

この役割分担は、AI時代のゲーム開発における一つの制作手法として有効である可能性を示しています。


まとめ

今回の研究では、

  • 世界観を創るのは人間
  • 世界の中の遊びを発想するのはAI

という役割分担のもとで、最初のゲームデザイン実験を行いました。

今後はゲームの実制作を優先しながら、制作過程で生まれる重要なテーマについて、引き続き「AIゲーム開発研究」として検証・記録していきます。

2026-07-17 15:46:00

AIゲーム開発は、ここから始まる

AIゲーム開発研究室 研究実験 No.003【最終回】

AIゲーム開発は、ここから始まる

四回にわたってお届けしてきた「研究実験 No.003」も、今回で最終回です。

今回の研究では、一つのゲームコンセプトの中にあるたった一語を変更し、AIがどのようにゲームを設計するのかを比較しました。

その結果、AIは単に言葉を置き換えるだけではなく、その言葉の意味に合わせてゲーム全体を組み立て直す傾向が見られました。

ゲームの舞台が変わることもあれば、プレイヤーの行動が変わることもあります。

ゲームが大切にする価値観や、最終的な目的まで変化する場合もありました。

この結果から私たちは、一つの可能性にたどり着きました。

ゲームコンセプトは、ゲームを説明する文章ではなく、ゲームデザインを方向付ける設計情報として機能している可能性がある。

もちろん、これは今回の実験から得られた一つの考察であり、今後さらに多くの検証が必要です。

しかし、この研究を通して、AI時代のゲーム企画には新しい考え方が生まれるかもしれないという手応えを感じました。

AIがゲームを作る時代だからこそ、人が最初に考える「ゲームコンセプト」の重要性は、これまで以上に高まっていくのではないでしょうか。

AIゲーム開発研究室では、この研究を出発点として、今後もさまざまな実験を続けていきます。

ゲームコンセプトはどこまでゲームを決めるのか。

世界設定やキャラクター設定は、AIにどのような影響を与えるのか。

AIと人間は、どのように協力すれば、もっと面白いゲームを作れるのか。

まだ答えのない問いは、たくさんあります。

だからこそ、この研究は終わりではありません。

ここが、AIゲーム開発研究室のスタートラインです。

これからも、実際にゲームを作り、AIと対話し、検証を重ねながら、AI時代のゲーム開発方法論を少しずつ形にしていきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

次回の研究実験も、どうぞお楽しみに。

2026-07-17 15:44:00

AIはゲームコンセプトの何を見ているのか?

AIゲーム開発研究室 研究実験 No.003【第3回】

AIはゲームコンセプトの何を見ているのか?

七つの比較実験を行ってみると、一つの面白いことが見えてきました。

AIは、一語だけを見てゲームを作っているわけではなさそうなのです。

例えば、「森」を「世界」に変えると、ゲームの舞台は広がりました。

しかし、「森を大切にする」という考え方は、そのまま残っていました。

一方、「返す」を「分け合う」に変えると、ゲームの舞台はほとんど変わらないのに、ゲーム全体の考え方が大きく変わりました。

つまり、すべての言葉が同じ役割を持っているわけではないようです。

比較実験を整理していくうちに、私たちは四つの視点で見ると、とても分かりやすいことに気付きました。

  • 世界(どこが舞台なのか)
  • 行動(プレイヤーは何をするのか)
  • 価値観(何を大切にするゲームなのか)
  • 目的(最後に何を目指すのか)

七つの実験は、この四つの視点で整理すると、それぞれの違いが自然に説明できました。

もちろん、これは「AIの頭の中がこうなっている」と証明したわけではありません。

今回の実験で生まれたゲームを比較すると、この四つの視点で整理するのが最も分かりやすかった、ということです。

そして、ここで私たちは、この研究で最も重要な発見にたどり着きました。

ゲームコンセプトは、単なる作品紹介の文章ではありません。

AIにとっては、ゲーム全体の方向性を決める設計情報として働いている可能性があります。

もし、この考え方がさらに多くの実験で確かめられれば、AI時代のゲーム企画そのものが大きく変わるかもしれません。

これまでゲームコンセプトは、「どんなゲームかを説明する文章」と考えられることが多くありました。

しかし、AI時代には、「ゲームを生み出すための設計図」として考えることもできるのではないでしょうか。

今回の研究は、その可能性を示す第一歩になったと私たちは考えています。

次回はいよいよ最終回です。

今回の研究から見えてきたこと、そしてAIゲーム開発研究室がこれから目指す未来についてお話しします。